「スグラフィート」について書きたいと思います。
スグラフィートとは
何層かに分けて塗ってある絵具の層の
一番上の層を先のとがった物で「ひっかき」
その結果、支持体や絵の具の顔料を見せて表現する技法の事。
彫を入れる事も有る。
このテクニックは使い方次第では本当にいい味を出してくれます。
今までの作品では
・「春を遊ぶ姉弟」
・「熊野古道」
・「ね・が・い」
・「まけるもんか」
の4つの作品の中で木の縦に走る「木肌」に
彫を入れる事でより立体的に見せる工夫をしています。
こんなことが出来るのもアクリル画のテクニックの一つだと思います。
「中沢和人の作品集」より
描くよりも立体に見せる
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/856be09576584fa345f076257161a4b7-400x277.jpg)
「春を遊ぶ姉弟」
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/4d63e3539b56c9e1f287b321813c3989-285x400.jpg)
「熊野古道」
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/e9aedf9348d3e61625e2d325ccfde8da-400x325.jpg)
「ね・が・い」
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/31da902cb2f7f48487e6c2fd4b0cca97-325x400.jpg)
「まけるもんか」
上の4つの作品ぱ「凄いぞメディウムPART1」でも書いていますが、
パミスっていうメディウムをキャンバスに塗り
乾く前に爪楊枝等、先のとがっている物で削り
乾いた後色を塗っていきました。
そして「春を遊ぶ姉弟」の画像をもう一度見て下さい
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/0ae39d2753faf36a5029b9376ad8c2d6-400x277.jpg)
「春を遊ぶ姉弟」
上の画像内の青線内は
テクスチャーを付けるために同じようにパミスが乾く前に
荒く筋を入れて絵の中心部の雰囲気の軟らかさと
荒いテクスチャーの対比を遊び心で表現してみました。
そして今度は黄色い線内は
逆のことをしています。
これはパミスを盛っているんですが
かなり見にくいですね、すいません。
そして黄色い線内の盛にかんしても実物の桜の木も
盛り上がっているので同じようにすることで
よりリアリティーが増すと思いやってみました。
以上が過去の自分の作品で使っていた
アクリル絵の具の「スグラフィート」っていう
テクニックのほんの1部分です。
彫りで浮き上がらす
そして次なんですが
スグラフィートのやり方の手順として
彫る作業によって下地に施した層が見えて
ある特定の視覚効果をねらいます。
例えば「唐草模様」が見えてくるとか!。
彫る事により下地の紫が「唐草模様」として浮き上がってくるって計算です。
・右側の先端部分にダイヤモンドの粒子が張り付けてある三角錐のドリルの先端だけの物
(コーナン等で売っています、数百円だったと思います。)
・適当な大きさの刷毛
(削る部分を水で湿らしながら削りカスを掃除する)
ではまず下地として紫色を塗ります。
紫色が乾いたら
左半分だけに艶出しのグロスメディウムを塗ります。
(どんな違いがあるのか試すだけの目的)
ここの層が後で見えてくる層になります。
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/10/24bc1957338994890b7106139e58a92b-300x400.jpg)
左側グロスメディウム艶出し
そしてまた乾いたのを確認して(乾きに数時間必要)
パミスに紫色少しのホワイトを混ぜた物で隠すように下地の濃い紫色の上に厚めに塗ります。
何回かに分けて塗っても良いと思います。
そして乾いたらそこからが面白いんですが
まず下描きをします。
(この時は色鉛筆を使いました)
パミスに彫を施します。
やってみて分かった事は
・もっと練習が必要 ((笑))。上手く彫れる様になればもっと複雑な物に挑戦できる。
・非常に正確に彫るのが難しい。
・細かいカスが出るので部分的に水でカスが飛ばないようにする
・色が濃く出てツヤがある方が面白いので
艶出しメディウムを何回かに分けて塗り、表面の層との違いを出す。
・まだまだこれは楽しめそう
筆とは違う表現で
夜空の中、水平線に映る月を画面を削る事で表現した場合と
実際に水平線に月の反射により光り輝く様子を簡単ではあるけど描いてその違いを見てみたいと思います。
![](https://boy-pontaro618.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2017/11/IMG_3104-300x400.jpg)
使う道具
・右側のダイヤモンド精密ヤスリ
・適当な大きさの刷毛
次のスグラフィートのやり方は
まず下の画像を見て下さいね
上段の黄色い部分の絵の具の上に下段に塗ってある水色と同じ色を上段の黄色い絵の具の上に塗ります。
そして乾いたら先のとがった(僕の場合はダイヤモンド精密ヤスリ)道具で削って下地の黄色い色を浮き上がらせてみたいと思います。
そして下段には筆を使い直接、月の反射を描いてみたいと思います。
結論から言うと
上段の削った方はややボールペンで描いたように
最後までかすれることなく、同じ幅で描けると言う事。
それに比べて下段の実際に描いてみた方のは
太いとこや細いとこがある。
見た目にはこのパターンでは興味は湧かなかった。
では以上でスグラフィートに関してはここまでにします。
- スグラフィート
- スカンブリング
- グレージング
- ステンシル
- ブレンディング
- ドライブラシ
- マチエールの作り方
- コラージュ
- ドリッピング
- スパッタリング
- スクレイピング
- ハッチング(クロスハッチング)
- ブロック・イン技法
- 有色下地を使う
- マスキングをする方法
以上の15のテクニックについて説明していますが、さらに全てのテクニックを同じモチーフ(賀茂なす)を使い「実践版」でお見せしています。
↓実践版「スグラフィート」
『【実践】カンタン・楽しいアクリル画技法』もぜひ併せてそれぞれのテクニックを見比べて下さい。
最後まで読んでくれてありがとう。
それではみなさん、風邪などに注意して絵を描くことを楽しんでください。
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あなたのお役に立てると思います。
では最後にまたまた
「絶対にやるべき基礎デッサン」内で決めた目標の毎日10分デッサンの画像を良かったら見てください。
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