こんにちは、今回はシリーズが長くなってしまいましたが、ようやく最後の章になり佐川急便美術館で見た浮世絵の巨匠たちを紹介したいと思います。
そしてその浮世絵からヨーロッパの画家達がどんな所を吸収したのか!。
これからの自分の絵画の世界に学ぶべき所について見ていきたいと思います。
「浮世絵から学ぶ絵画ー1」
「浮世絵から学ぶ絵画ー2」で4まで進んでいるので今回は
5,6から始めたいと思います。
- 浮世絵が生まれるまで
- 浮世絵の製作工程
- 浮世絵の魅力
- 浮世絵が世界に与えた影響
- 浮世絵の巨匠たち
- 浮世絵から学んだ事
浮世絵の巨匠たち
鈴木晴信(1725~1770)
浮世絵版画における「錦絵(多色摺り)」技法の大成者。
日常のさりげない瞬間や親子の日常などを表現豊かに描かれています。
当時の「ミスお江戸」達をロマンチィックで幻想的に描き、
1767年「絵ごよみ」今でいうカレンダーなる物を出していたようです。
鳥居清長(1752~1815)
長身の女性をプロポーション良く
健康的でありながら、色香、粋な着こなしで
気品高く表現した。
東州斎写楽(生没年不詳)
寛政6年5月
版元の蔦屋から突如デビューして144枚の
役者絵や相撲絵を発売し
その翌年1月に忽然と姿を消してしまった。
門歴や素性は不明。
喜多川歌麿(1753~1806)
成熟した女性の色香を表現し
その当時爆発的な人気を博し
「美人画といえば歌麿」といわれるほどだった。
歌麿はすべての階級の女性層を網羅していた。
葛飾北斎(1760~1849)
印象的なプロポーションの「赤富士」
にはじまり造形の極致を見る強烈な印象で
西洋の人々に不滅の印象を与えたと言われています。
「冨嶽三十六景」のシリーズでは信仰・崇拝の対象である
富士山をめぐる自然の四季や気候の変化を
劇的に描き分けられている。
色の使い方がとても鮮やかでした。
歌川豊国(1769~1825)
歌川派の総帥
芝居に不況の波が押し寄せた時に
役者絵のシリーズを描き写楽の出現のきっかけを創ったとされています。
黒をうまく使う事で色のコントラストが効いていた。
「大井川渡野図」というのがあるんですが
この絵は川を女性たちが渡る為に籠を男たちが担ぎ
駕籠に乗れない女性達は男に肩車で担がれて向こう岸にわたる
そんな一場面が描かれているんですが
籠を担ぐ男性はゴツゴツとし
女性を肩車で運ぶ男性はシュッとした
今でいうイケメンに描かれ
籠を担ぐ男性たちの 羨ましそうな顔が印象的です。
歌川国貞(1786~1864)
歌川豊国の門人で、後に三代豊国を襲名。
面長猪首型の美人画が特徴。
歌川国芳(1797~1861)
宮本武蔵や金タロー等のスーパーヒーロー達の
死闘や水滸伝の豪傑たちの活躍を描いた浮世絵はミモノです。
テレビや映画がなかった時代に江戸の人々を熱狂させていました。
渓斎英泉(1791~1848 )
師匠の菊川英山を倣って気品あふれる美人画を受け継いでいる。
大首絵(女性や役者などの人物を上半身だけを顔を大きくして描いたもの)は国貞を凌駕するといわれた。
また北斎を慕い洋風の風景画を学び北斎を踏襲した作品も出している。
歌川広重(1797~1858)
「東海道五十三次」は有名ですね。
でもこの絵はただの風景画ではなく人間が主で描かれています。
ここで登場する人々の生活ぶりが
気象の変化とともに描かれたり
旅人の哀歓、村人たちの生活が巧妙に絵の中に込められている。
浮世絵最大のヒットとされています。
浮世絵から学んだ事
正直、佐川急便美術館で僕の目に最初に入ってきた浮世絵の第一印象は学生だった頃に教科書で初めて浮世絵を見た時とあまり変わらなかった。
どれも同じような顔つきで平面的な表現の仕方がメインなのに対し
今僕が目指しているのは、どうしたらそこに存在する物を、
見た目以上に存在感を出して表現しようと頑張っている訳だから
やはりちょっと違うなぁーと思で最初は見ていたが
もともと浮世絵は現代で言う所のイラストのような物らしいので
「そういうもんなんだな」と思いながら見て行くうちに
逆の「違うな」に変わりました。
例えば歌川国芳画の以下の作品は現代の
作品だと言われても十分に通じる物があると思いました。
この絵を見ていると躍動感を出すためには
この男の立っている足元のように水平のラインが全く無いように表現すればいいのかなと思う。
大胆な構図と色使い
この絵も水平なラインを無くすことで
躍動感が出ていると思います。
それと全体のトーンを落としながら
左の女性にアクセントになる赤を持って来ることで
色のコントラストが出ていて間延びするのを抑えているように見えます。
これが約150年前の作品てびっくり。
そして次は葛飾北斎の浮世絵を見て下さい
この絵が描かれたのが約200年前って信じられないです。
女性の色気を表現したいのなら首をこの絵のように角度を付ければいいっていう事が良く分かる。
後、着物の数がハンパなくて体のラインが分かりにくいけど、何となくでも背中のラインは容易に想像がつく。このラインも女性らしさが出ている。
そしてやはり色使いが補色に近い色を使っているのが分かり、凄い感動です。
続いて歌川広重の亀戸梅屋敷
この絵はあのゴッホも油絵で模写した事でも有名な絵です。
手前に大胆に大きなものを持って来ながら
雑さがある為かしばらく見ると奥の景色に目が行ってしまう。
この手前の木がもう少し小さければ
そこにも目が行きがちだけど、
この大きさなら背景に自然と目がいってしまうので
丁度良いのかも。
と以上が実際に浮世絵を見に行ったり
勉強した事などを記事にしてみました。
僕の文章力が足りず浮世絵の面白さが伝わらないところもあるけども
ぜひ一度見てください。
最後まで読んでくれてありがとう。
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では最後にまたまた
「絶対にやるべき基礎デッサン」内で決めた目標の毎日10分デッサンの画像を良かったら見てください。
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