スパッタリングとは
スパッタリングとは絵の具の付いた目の細かい網状の道具にブラシでこすり(又は逆もあり)絵の具の細かい飛沫を画面に着色し、とても素晴らしい質感を生み出すモダンテクニックの技法の事。
スパッタリングの道具
・2,3本の要らない歯ブラシ
・小さな網
・当たり前やけど絵の具
ブラック・ホワイト・ブルー・グリーン系の物(今回に限)
・デザインカッター
(時と場合で違うけど、今回に限)
・カッターで型を切り取る時に使うボード(今回に限)
スパッタリングのやり方
今回スパッタリングのやり方として下の帽子の画像をカッコ良く表現する事を目的としやってみます。
・まず上のようにスケッチを起こしました。
この時ステンシルで勉強した事をここでも再利用したいと思います。
つまりスケッチを描き起こす紙は型枠として利用できるように、そこそこの厚紙であること。
・上の厚紙にスケッチをした物をトレーシングペーパーに写し取っておきます。
トレーシングペーパーから着色をする
支持体(キャンバスやボード・水彩紙)に
帽子のスケッチをトレース(描き写しておく)しておく。
スケッチから型を切りとる、丁寧に慎重に!
・型枠と着色をしていく支持体は何度でも位置合わせが出来る様に目印のトンボを4か所入れておきます。
・そうすると外した後でもまた元の位置に合わせやすい。
型を置いたりする時は置く場所の絵の具が乾いているかよく確認してから置く事。
・帽子のデザインをよりカッコよくしたかったので、葉っぱをデザインっぽくしてから帽子と葉のデザインを切りとります。(デサインカッター使用)
いよいよスパッタリングで着色するよー
・網の目の大きさはテストをしたけどあまり違いは無かったので
目の大きい方を使う事にしました。
・ただどちらも吹き付ける絵の具の量が少なかったのが気になった。
スパッタリングをした時に色が付かないように
念のため抜き取った帽子の型をまた戻してはめています。
他の方法で筆でスパッタリングをする事も
出来るけど、飛び散る範囲が広範囲に広がり
カバーするのが大変なので
このまま続ける。
実践「スパッタリング」では
筆を使ったスパッタリングのやり方
を簡単に解説しているので覗いてみて!
・帽子部分に色が付かないように帽子の型を置いておく。
・絵の具を歯ブラシに着けたら親指でブラシの部分をこすり上げるようにすると絵の具が飛び散る。
・網と比べて絵の具の粒は大きくて量も多いです。
が!指がかなり疲れます。(笑)
ステンシルとスパッタリングの共演だー!
・着色の色はブラック多めのシルバーです。
・絵の具が乾いてから帽子の縫い目のライン等をトレーシングペーパーを使いラインを引いておく。
・次に、シルバーとグリーンを合わせたものを上から着色。
この時、歯ブラシに絵の具の溜りが出来ていた事に気づかず
作業をしていたら絵の具の溜りが落ちてしまった。
・時々歯ブラシの状態を確認しながら進めましょう。
もし溜りが出来ていたら筆で伸ばし溜りを無くしましょう。
ステンシル開始!
葉っぱの部分の着色をステンシルで表現
・今度はブラックとグリーンを混色した色を上から着色する。
・白抜きもそこそこ存在感もあって良い感じ。
いよいよ帽子の着色
・色はグレーを使用。
・縫い目のライン等を今のうちに細筆を使い、縫い目だと言う事を意識しながら押すように塗って行く。
ここで少し違うタイプのブラシを使ってみた左側の方がブラシのラインが4列なので絵の具の飛ぶ量が多いし、何故か扱い易かった。
・大体の色の着色が進む。
・帽子の光が当たる部分にホワイトを着色。
・帽子の縫い目のラインに僅かに縫い目としての雰囲気を出すため、ラインに色を加えた後ラインの上下にホワイトを着色して縫い目に光が当たっているように見せる。
・ラインの部分は細筆でトントンとたたくように着色。
歯ブラシの柄の辺りに薄いブルー系の色を着色。
・やっと完成疲れたけどこんなにスパッタリングを長くやった事無かったので、面白かったし色々と勉強できた。
スパッタリングの効果と魅力
・画像を見てもらえれば分かると思うけど、スパッタリングの独特の質感が出ている。
・下地からもっと時間をかけてしっかり作り込めばもっと味のある絵に仕上がったと思います。
・今回は殆どをスパッタリングの方法でやったので分かりにくいかもしれませんが、ここに普通に筆で着色した何かを付け加えれば、さらに双方が引き立つんじゃないかと思う。
・画像を見ても分かるように非常に細かい粒が自然に作れるので、波しぶきや、草木、マチエール作り、宇宙などアイデア次第で筆でわ不可能な事を可能にしてくれる。
この絵はメインの桜の木の花びらにスパッタリングと筆を使いながら描きました。
上の絵の手前の草や葉っぱの辺りや至る所でスパッタリングを使っています。
「中沢和人の作品集」
スパッタリングをして分かった事
・スパッタリングの効果と魅力は伝わったと思いますが、
下地作りからもっと作業すればもっと味のある画面が作れただろうとおもいます。
・帽子にもっとリアルな存在感が欲しければ、もっと色を重ねれば出せるだろう。
・自分が思っている以上に絵の具が飛び散っている。
・スパッタリングだけでもここまで表現出来るけど
筆での着色も加えればもっと味のあるものが出来るだろうと確信できる内容だった。
・スパッタリングを使えば味のあるマチエールが出来そう。
ここで勉強できた事を後のマチエール作りに使っていけば画面にもっと深みが出せそうでめちゃ為になった。
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[実践]カンタン・楽しいアクリル画力向上「マチエール・作り方」
あなた自身で色々と試してみて楽しんでください。
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以上の15のテクニックについて説明していますが、さらに全てのテクニックを同じモチーフ(賀茂なす)を使い「実践版」でお見せしています。
↓実践版「スパッタリング」
『【実践】カンタン・楽しいアクリル画技法』もぜひ併せてそれぞれのテクニックを見比べて下さい。
では最後まで本当にありがとう!
では最後にまたまた
「絶対にやるべき基礎デッサン」内で決めた目標の毎日10分デッサンの画像を良かったら見てください
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