アクリル絵の具のテクニック集として15のテクニックの、11番目の「スクレイピング」について記事にしたいと思います。
スクレイピングとは
・着色し乾いた絵の具の上から別の色をプラスチックのヘラや金属のヘラ等でで絵の具の顔料を擦り付けるように着色する表現の事。
・下地の状態によりスクレイピングの表情は変わり、マダラな表情を見せたり、擦り傷のように見えたりして下地の色が見えアイデア次第で多彩な表情を見せてくれます。また薄くこすりてける場合はグレージングの特性も垣間見れます。
スクレイピングの道具
・この画像では分かりずらいかもしれませんが、
スポンジ、木片、ペインティングナイフ、ゴム製のヘラ、目の粗いサンドペーパー
・あなたのアイデアで身の回りの物を小道具にしてしまいましょう。
・左が車の洗車等に使うスポンジで、
・右側が画材道具の海綿という物です。
・軟らかい物はあまり向いていないという印象ですね。
・木片の角の粗い削り部分が面白い表情を見せてくれます。
・スクレイピングに関して言えば一番扱いやすく、色々な使い方が出来ると思う。
・ゴム製で軟らかいので綺麗なスクレイピングになったけどあまりおもしろみがない
・これは試みは悪くは無かったと思うんですが
紙やすりについている粒子が取れてしまい、カスが良く出るので鉄のヤスリなら面白い質感が出せそうです。
スクレイピングのやり方
・では、下のグリーン系の水面の絵に
スクレイピングをやってみたいと思います。
・スクレイピングの道具の紹介で見たそれぞれの特徴を理解して
水面に映る秋の景色を描いてみたいと思います。
ここにスクレイピングで水面に映る秋の景色を表現してみたいと思います。
この上の画像はプラスチックの定規をカッターで少し切り込みを入れたものです。
どうしてもこれを試してみたくなったので、
予定にはなかったけどこれで水面の奥の映り込みを描いてみたいと思います。
しかもこの切込みは片方しか入っていないので、反対側はそのままフラットな状態として使えるので便利です。
・上の2枚の画像はプラスチックの定規のフラットな部分を使って描いています。
定規に直接イエローの顔料を付けて、少し定規がしなる位に力を入れ横にずらすようにして着色し上に持ち上げるようにして描いています。
・これは定規に切り込みを入れた方で横にラインを引くようにして擦り付けています。
・木片で中段と手前の映り込みを描いてみました。
・同じようにグリーン系の色も描き込んでいきます。
そして空の色も木片で描き込んでいきます。
・定規のフラットな部分で、水面全体を鳴らしていきます。
・定規に切り込みがある方で手前の草を描いてみました。
スクレイピングの効果と魅力
・筆と違い硬いヘラなどを使えば下地の状態に左右されるので、それを計算して下地を作れば面白いマチエール・テクスチャーが出来る。
スクレイピングをして分かった事
・僕自身(あなた自身)がこの技法で絶対鉄板という道具を見つけ、筆では決して出来ない表現方法を一つ見つけておく。
・あなたが普段使う下地に対して、スクレイピング作業を行うと、どんな道具でどんな表情を見せるのか把握しておくことで、あなたの絵のよき味方になってくれる。
・筆、同様にアクリル絵の具を使うのであれば、スクレイピングに使った道具は使用後は乾燥する前に綺麗にしておきましょう。
・そして最後に絵の具の減り方が以上に早いと言う事。
だからこの時は安物の絵の具を使う方が良い。
あなた自身で色々と試してみて楽しんでください。
- スグラフィート
- スカンブリング
- グレージング
- ステンシル
- ブレンディング
- ドライブラシ
- マチエールの作り方
- コラージュ
- ドリッピング
- スパッタリング
- スクレイピング
- ハッチング(クロスハッチング)
- ブロック・イン技法
- 有色下地を使う
- マスキングをする方法
以上の15のテクニックについて説明していますが、さらに全てのテクニックを同じモチーフ(賀茂なす)を使い「実践版」でお見せしています。
↓実践版「スクレイピング」
『【実践】カンタン・楽しいアクリル画技法』もぜひ併せてそれぞれのテクニックを見比べて下さい。
では最後まで本当にありがとう!
では最後にまたまた
「絶対にやるべき基礎デッサン」内で決めた目標の毎日10分デッサンの画像を良かったら見てください
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