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わかりやすく解説!【アクリル画】

『キャンベルのスープ缶』アンディ・ウォーホル(1962年)

僕はアクリル画を描いています。

アクリル画については今までにも何度も書いてきましたが、
『わかりやすく解説!【絵画の技法】』シリーズの1つとして、
ここで改めてアクリル画についてわかりやすく説明していこうと思います。

個展などで僕の絵を見てよく尋ねられるのが、

「『アクリル画』ってどんなものなんですか?」

油絵を良く知らない人でも「油絵ってどんなものですか?」とはあまり尋ねません。
なんとなくイメージがついているのでしょう。

でもきっと『アクリル画』はイメージがつきにくいのでしょうね。

そんな時、短い時間で簡単にこう説明します。

水彩と油絵の中間のようなものです。
水彩のように薄くも描けるし、
油絵のようにこってり描くこともできるんです。

大抵の方は、これで「なるほど」となんとなくイメージしてくれます。

それでは今回は、もう少し踏み込んで説明しましょう。

アクリル画ってどんなもの?

アクリル画とはアクリル絵の具で描く絵です。
アクリル絵の具は、顔料にアクリル樹脂エマルジョンで練り上げた絵の具です。

この絵の具は、

水に溶けるが、一旦乾くと優れた耐水性になる。

固まる(乾く)のが早い。

接着力が大きく、紙やキャンバスだけでなく、
布・金属・ガラス・コンクリートなど、色々な支持体に描画できる。

という特徴があります。

たっぷりの水で溶いて、水彩画のような表現もできるし、
厚塗りで、油絵のような表現もできます。

乾くと耐水性になるので、塗り重ねも容易にできます。

デメリットとしては、筆はすぐに洗わないと固まってしまうことや、
服に付いたら落ちません。

アクリル絵の具の種類

アクリル絵の具を大きく分けると下の3種類になります。

・アクリル絵の具

・アクリルガッシュ

・アクリル液状絵の具

それぞれの特徴を説明していきましょう。

アクリル絵の具(透明タイプ)

一般的なアクリル絵の具です。

速乾性が高く、多くの素材に描画ができます。

柔軟性があるので、布などに塗って乾いた後もひび割れしにくいです。

透明性が高いので、重ね塗りすると下の色が出て、深みのある表現ができます。

メディウムを使用して、油絵の具の様な厚みのある表現をしたり、
ガラスの様な透明度の高い表現ができたり、
ざらついたテクスチャーの作品もつくれます。

アクリルガッシュ(不透明タイプ)

絵の具に含まれるアクリル樹脂液の量が少なく、
不透明で「ガッシュ」と呼ばれるものです。

筆跡や筆ムラが出にくいので、広い面を均一に綺麗に仕上げる事ができ、
デザイン画を描く時によく使われる絵の具です。

乾くとつや消しのマットな仕上がりになり、
プラモデルやフィギュアなどの着色にもよく使われます。

布類に使うと、ひび割れを起こすことがあります。

アクリル液状絵の具(液状タイプ)

大きな面をムラ無く塗りたい時は、エアブラシを使用する事があります。

量が多い場合、チューブの絵の具を水で溶いて液状にするのは大変ですし、
時間が経つと顔料が沈殿したりします。

この絵の具は最初から液状になっているので、そのまま使う事ができます。

ただ、耐光性が低いので、できるだけ室内展示用の作品に使用した方が良いでしょう。

準備するもの

アクリル絵の具

最初は12色くらいのセットのもので良いでしょう。
徐々に欲しい色を単品で買い足していったら良いと思います。

キャンバス

大抵のものに描けますが、キャンバスは「油絵用」は使えませんので注意してください。

基底材に関しての注意点は、後に載せています。

筆はどんなものでも使えますが、固まったときに、柔らかいものは取り除くのが大変なので、ナイロン系などの合成繊維の毛が、後片付けしやすいです。

筆は、常に水洗いしながら使いましょう。

筆選びの詳しい記事もありますので、良かったら見てください。

パレット

絵の具が固まっても、取り除きやすいものが良いです。

僕は陶器の小皿を使っています。
アクリル絵の具には、陶器製が断然おススメです。
固まっても水に浸しておくと、きれいに取れます。
また、角がないので洗い易いです。

ペーパーパレットは汚れたら1枚づつ捨てられるので便利です。

絵の具は、使う分だけ出すようにしましょう。

筆洗

アクリル絵の具はすぐに固まってしまうので、
筆を常に洗わないといけません。

筆に関しては「大丈夫その筆選び1」から色々な種類の筆や、注意点などを詳しく書いています。「大丈夫その筆選び2」では筆に関しての豆知識的な事を書いているので良かったら参考にしてください。

その他、表現を広げてくれるもの

<メディウム>

メディウムには色々な種類があります。
絵の具を油絵具のように盛り上げたり、ツヤを出したりと、
メディウムを使って、多彩な表現を可能にします。

<ナイフ>

ペンチングナイフ(金属製の先の細いコテ)を使って、
画面に色んな表情を持たせてください。

ただしナイフは、ステンレス製の物を使います。
油絵具用の銅鉄製は、水を含んだアルカリ絵の具を使うと、
錆びてしまうので注意してください。

基底材の注意点

アクリル絵の具は、あらゆるものに描く事ができます。
けれど、選んだ基底材それぞれに、注意すべき点があります。

紙類

水を吸うとうねってしまう紙に描く時は、
ジェルメディウムを塗ってコシを付け、
水分の吸い込みを少なくすると良いです。

段ボール等の表面のデコボコを直したい時は、
モデリングペーストを塗ると平滑にできます。

キャンバス

市販されているもので「油絵用」「純油性」などの表示のあるものは、
表面が油性面になっているので使えません。

水生の塗装が施されている「アクリル用」を使いましょう。

布地

麻布のキャンバスの表面の色が気になる場合は、
下地にジェッソを塗ってから描きます。

表面の毛羽立ちを抑えたい時は、
ジェルメディウムを使います。

綿布・混紡布にも、毛羽立ちを抑えコシを持たせたい時は、
ジェソやジェルメディウムが役立ちます。

板や合板

板の表面からヤニや接着剤などが染み出すのを防ぐために、
ジェルメディウムを塗って目止めすると良いです。

合成樹脂材

平滑な面に塗ると、後に絵の具が剥離します。

表面にサンドペーパーで細かいキズを付けて、
その上からプライマーを塗ってから絵の具をのせると、
剥離が防止できます。

金属板

サンドペーパーで表面にキズを付け、
金属用のプライマーを塗ってから絵の具をのせましょう。

アクリル画の描き方

アクリル画の描き方は1つではありません。

素材やメディウムの組み合わせで、
たくさんの種類の表現方法、描き方ができます。

ぜひ、下のサイトマップより色々なアクリル画の技術を参考にして
自分だけのオリジナルの表現をしてください。

サイトマップ

和人
時に努力をし続けてもなかなか成果が出なくて
心が折れそうになる時がある、
そんな時に自分を支えてくれる物は
ひょっとして才能や運ではなく
自分が信じた物をやり続ける事の出来る
強い心なのかもしれない。
俺はそう信じて行動する。

最後まで読んでくれてありがとう


では最後にまたまた
絶対にやるべき基礎デッサン」内で決めた目標の毎日10分デッサンの画像を良かったら見てください。

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