こんにちは。
最近僕は画力向上テクニックの「必見シリーズ」や「実践シリーズ」を通してアクリル画の様々な描き方の勉強をしています。
そこで勉強した事を自分の作品に取り入れて行きたいと思っています。
そこで今回はさらに貪欲に幅広く知識を得るために、
様々な絵画の技法を勉強していきたいと思います。
フレスコ画は、西洋建築の壁画や天井画に描かれています。
主にキリスト教会で描かれていることから、宗教色の強い作品がほとんどです。
現在、日本でも、フレスコ画の作家さんは何人もおられます。
フレスコ画ってどんな技法?
「フレスコ」とはイタリア語で「新鮮な」という意味です。
壁に漆喰(しっくい・消石灰に糊を加えて水で練ったもの)を塗り、
それが乾ききらない=「新鮮な」うちに着色していく
というのが名前の由来です。
漆喰が乾燥する過程で顔料が定着していくので、
絵画が劣化しにくいという特徴があります。
フレスコ画の仕組み
フレスコ画の仕組みを簡単に説明していきます。
①漆喰を塗る
↓
②生乾きの状態で、水溶き顔料をのせる
↓
③石灰の層の中に顔料が染み込んでいく
↓
④石灰水が顔料を覆う
↓
⑤顔料を覆った石灰水が、空気中の二酸化炭素と反応して、
透明な結晶になる
↓
⑥乾いて顔料が定着する
結晶の中に、顔料の一粒一粒が閉じ込められるので、
色がとても美しく、耐久性は抜群で、長期間保たれます。
3種類のフレスコ画の違い
◆オブン・フレスコ◆(湿式画法)
「真のフレスコ」の意味。
通常「フレスコ画」と呼ばれているもの。
フレスコ画の技法の中で一番古い技法です。
未乾燥の漆喰壁に顔料を水のみで溶いて描きます。
(上記の記事のもの)
◆メッゾ・フレスコ◆(半湿式法)
「中間的なフレスコ」の意味。
顔料に直接、消石灰を混ぜたもので描き上げる技法。
漆喰の乾燥後も再び色を重ねることができるので、
時間を気にせず制作できます。
オブン・フレスコで漆喰の乾燥までに描き切れなかった
細部描写の加筆のために行ったりする事もあります。
漆喰の乾燥を遅らせるために砂を加えたり、
絵の具の定着を良くするために、表面をきれいにならさず、
粗い肌のまま仕上げたりします。
仕上がりの透明度は低く、彩度は高くなります。
◆フレスコ・セッコ◆(乾式画法)
「乾いたフレスコ」の意味。
完全に乾燥した漆喰に描いていく技法です。
顔料を定着させるために、顔料にバインダー(接着剤)を混ぜて
水で溶いて描きます。
バインダーとして、膠・卵の黄身・カゼインなどが使われます。
現代ではアクリリックも使われます。
時間に縛られず、ゆっくり制作できますが、
耐久性は劣り、発色の美しさも損なわれます。
厳密に言えば、フレスコ画の上に描く「テンペラ画」「アクリル画」
ということになり、「フレスコ画」ではありませんね。
フレスコ画の作品
・一見平面っぽく描かれている画面も鳥たちが聖フランチェスコを取り囲むように描かれていてそこだけが空間を感じさせる。
でもこれ1920年頃描かれたらしいです。
・一転してこれは凄い空間の広さを感じさせる描き方で、
手前の大きなアーチが画面に特別な印象を与えて、
視線を中心に誘導されているように感じる。
・1511年頃の作品
・白い服を着た老人が神らしい
この続きは、わかりやすく解説!【フレスコ画】その②で、
フレスコ画の制作手順や、フレスコ画に関する珍事件の話をしたいと思います。
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