こんにちは。
前回、わかりやすく解説!【テンペラ画】その①で、
テンペラ画とはどういう技法か、
テンペラ画の歴史などを紹介してましたよね。
なので今回は、テンペラ画の種類や、
特徴などを紹介するのでよろしくお願いします。
テンペラ画の種類
テンペラ画の絵の具は、顔料を定着させるための接着剤として、
卵・カゼイン・膠(にかわ)等を混ぜます。
◆卵テンペラ
卵黄を使う場合や、全卵を使う場合があります。
絵の具が乾けばすぐに塗り重ねることができ、
数日乾燥させれば水に溶けなくなります。
◆カゼインテンペラ
カゼインは、牛乳やチーズなどに含まれるリンタンパクの一種で、
バインダー剤として使用される白色の顆粒状粉末です。
◆膠テンペラ
上の2つと同じく、乳化作用を持ちます。
耐水性ではなく亀裂を生じさせやすいので、単体では使用せず、
油などを加えて使用します。
一般的には、卵を使って描くのが主流です。
顔料に生卵を混ぜて絵の具を作りますが、
加える材料によって、色々な種類のものができます。
主なものは・・
・卵黄テンペラ(卵黄+水+顔料)
・テンペラグラッサ(卵黄+油+水+顔料)
・ミックステンペラ(卵黄+油+水+顔料)
生卵を使うのに腐らないの?
割って殻から出した生卵は、とにかく早く食べないと。
すぐに菌が繁殖して、腐ってしまうイメージですよね。
卵で溶かれた絵の具は乾きが早く水分が抜けるので、
腐敗菌が繁殖されず、腐ったりカビがはえたりしないようねんです。
ただ!
絵を描いてすぐに湿気の多い所に置いておくと、
腐って劣化しやすくなります。
弱点は、
湿気が多く、温度変化が大きいと劣化する
というところです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』
はご存じの方も多いと思いますが、
まさにあれが、テンペラ画の弱点をもろに受けてしまった作品なのです。
ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』の損傷が激しいワケ
レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』/サンタ・マリア・デッレ・グラツィ修道院(ミラノ)
前回、フレスコ画が壁画に向いている技法だとお話しました。
でも、ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』は、
フレスコ画ではなくテンペラ画で描かれています。
それは、わかりやすく解説!【絵画の技法】①フレスコ画
で解説しましたが、
フレスコ画は、漆喰が乾燥する前に早く描いてしまわないといけません。
そして一度乾燥すると、基本的に重ね塗り・描き直しができません。
『最後の晩餐』は写実的な絵画とするため、重ね塗りが必要でした。
ダ・ヴィンチは、フレスコ画は「時間に制限があること」、
また「重ね塗りができない」ことから、
これを嫌い、テンペラ画で描きました。
しかーしっ!
『最後の晩餐』はどこの壁に描かれたのかご存知ですか?
「修道院の食堂の壁」
だったのです。
そうです。
とても湿気が多く、温度差の激しい所でした。
だから数百年劣化しないはずのテンペラ画が、
この絵に限っては、数十年で修復が必要な程、傷んでしまったのです。
テンペラ画の作品
アンドレア・マンテーニャ『死せるキリスト』/ブレラ絵画館(ミラノ)
フィリッポ・リッピ『タルクィニアの聖母』/バルベリーニ美術館(ローマ)
サンドロ・ボッティチェッリ『プリマヴェーラ』/ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
最後まで読んでくれてホンマにありがとう!
ニートからよみがえる時に放った一言が
とても良かったのであなたにも伝えたくてここに書きます。「こんなクソのような人間にしたのも自分なら、最高の自分にするのも自分の力で出来るんじゃないか!」と彼は考え対面恐怖症を乗り越え被災地えとボランティアに参加し、見事多くの人に喜んでもらうことが出来、対面恐怖症を克服することが出来ました。やっぱり自分を作るのも自分なんだよね!!
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