ワークショップの告知をしまーす。
ワークショップを開催します

この夏たった3時間で満足感のある1枚の絵と感動できるワクワクアート体験をしませんか!

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嵐山の絵を依頼されてから完成・納品まで

今日の雑学

セピア色のセピアとはイカ墨の事

イカ墨を原料にした顔料、もしくはイカ墨そのもののこと。

また、その顔料のもつ黒みの茶色をも意味する

 ほぉ~、そうなんや~

依頼が来た

春の個展で絵をご購入いただいたお客様から
新たに絵を描いて欲しいと依頼が来ました。

マジで!ヤッタ!!

一度ご購入いただいたお客様からのご依頼は、
前の作品を本当に気に入ってもらえたんだと思え、
さらに嬉しいものです。

依頼者の希望は次の5点。

  •  桜を入れる  
  •  嵐山とわかる雰囲気があれば良い
  •  懐かしさを感じる
  •  ありきたりな構図はやめて欲しい
  • 以上4点を踏まえていればあとは好きなように描いて貰えれば良い

依頼を受けてまず最初に思ったのは

依頼者の想像よりも絶対に良い絵を書いてやる!

と言うことでした。

そして自分の中で新たな挑戦を作るのです。

作品の挑戦テーマ

  • 自分の中で今までなかった幻想的な風景画
  • 色的にセピアに近い雰囲気
  • 今までにないテクスチャーで表現

懐かしさを感じられるような」との要望は、
この方が幼少期に嵐山で育ち、その頃の思い出がある場所だからです。

絵を見て、幼い頃に嵐山で遊んだ事を思い出し、
懐しい気持ちに浸れたらと思い、
『魚釣りに夢中で、日が沈む事さえ忘れ遊んでいる姉と弟。
活発な6歳の姉とそんな姉が大好きな4歳の弟。』
という設定にしました。

さて、嵐山のどんな角度からこの姉弟を描こうか。
ありきたりな構図はやめて欲しいとの依頼なので、
ネットでよくある嵐山の画像を一通り見てみました。

フムフム。

なるほど美しくまとまってはいるけど、
こういう人気の角度からの構図は避けよう。

これを頭に入れ、現地へ向かう。
あっちこっち歩き回る。

さんざん歩き回ったけど、いまいち掴めない。
イメージが沸き起こるまで、別の日にまた足を運ぶ。

桜が散っても行ってたなぁ~

そしてようやく「ここだ」という構図に出会いました。

スケッチ

写真を撮り、その場の雰囲気を言葉にして書き留めます。

わざわざ言葉にすんの

言葉にするのはその時に閃いたイメージを出来るだけ正確に
後になっても思い出せるようにするためです。

和人
その時の感情もメモしておくねん。

そして後はひたすら自分のイメージに合うスケッチを創り上げていく。
そういう工程がめっちゃ楽しいんです。

GOCHA
 いちばんワクワクする時間かもしれんな。
和人
この感覚があるだけで絵を描いて来て良かったと思える。

そして約1ヵ月半でスケッチが完成しました。

テクスチャーのテスト 下地をどうするか?

絵のイメージを頭に浮かばせながら、
下地のテストを繰り返します。

下地作りはホルべインのサンディーを使用。

厚めに塗るか。

紙やすりで削ってみるか

凹凸を出すか

色んな事を試しながら、
これだ!というものを見つけていきます。

これにも約1ヶ月半。

仕事しながらやし、しゃーないけど時間かかり過ぎやな

キャンバスに描き込む

いよいよ ここからようやく本番。

和人
ワクワクする~♪

キャンバス(30号 麻)にトレースしてスケッチを転写します。

そしてスケッチのラインをマスキングでなぞります。

この絵の、苦労したけど楽しむべきポイント

  • 太陽が沈んだ時間帯を描きたいが、暗すぎず明るすぎないような表現で
  • 渡月橋の緩やかな曲線を出すのが大変
  • 子供たちが楽しそうに遊んでいる雰囲気を出す
  • 右の3本の桜の木の表現
  • メインの桜の木の花びら

暗すぎず、明るすぎない微妙な世界観の雰囲気を出しながら
グラデーションに気を使い、色を塗っていくのが難しい。

 橋は一番低いところと一番高いところをめ、
定規で両サイドに広がるにつれて等間隔で下げていき
緩やかな弧を描くように描きました。

 

姉弟の方は、
姉が魚を釣り上げた瞬間に体が後ろに流れ、
足の指先にも力が入っているように。

弟は、釣り上げる瞬間を見ていて
体に力が入り前かがみになっている様子。

桜の木の下で釣りを楽しんでいる、
そんな場面を描きたいと思いました。


3本の桜の木は、真ん中の桜の木をメインとし、
できるだけ桜の花びらが際立つように。

前の桜の木は、書き込むより抜けていく感じで表現しました。

桜の花びらは特に注意深く
ホワイト、マゼンダ、ブルー
の3層で塗り分け、雰囲気を出します。

そして手前に伸びる桜の花びらは大きな塊として、
描き狭い範囲での距離感を出そうとしました。

ついに完成!

注文を受けてから半年も経っていました。

額をつける前に絵を見てもらいます。

納得がいくまで描き込んだのでもちろん自信はあったけど、

客さんが期待している以上のものが描けたのか?

がやっぱりドキドキする。。

GOCHA
  お客さんの反応に緊張するよな。
和人
 どの作家さんでも、そうなんじゃないかな。

「オー素晴らしいですね」と言ってもらう。

が、

 なぜか僕の中では期待していたほどの反応ではありませんでした。

 

そらそんな事も有るやろ

 とりあえず額に入っていなかったので
「額に入れてお渡しします」ということで帰宅するが少し気が重かったです。

意気消沈ってとこか

 しばらくはもっと手を加える部分があるんだろうかと、
2~3
日絵を見つめるだけの日がありました。

そんな気持ちのまま額を探しにいろいろと廻り、
ようやく額をつけて、
お客さんに絵を納品しましたが、
少し悔しい気持ちに包まれていた日を1ヶ月ほど過ごしていました。

 すると・・・

突然そのお客さんから連絡

 

何かあったんとちゃうん、書き直してとか

 なんやろう・・

すると、なんと!なんと!

 

もったいぶるなーなんやねん

今度はぜひ、秋の嵐山の絵をお願いしたい。」

 

おおおおっ!よかったなぁ

   よっしゃー!!!

再び依頼を頂いたのはもちろん嬉しいけど、それ以上に、
桜の絵をホントに気に入ってくれてたんや!
って事がめちゃめちゃ嬉しかったです。

というか、ホッとしました。

いやぁ~

でも半年間頑張った甲斐があったしホンマに嬉しかった~。

次はもっと喜んでもらえるようにがんばろう!

では最後まで読んでくれてありがとう!

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